FAQ

Frequently Asked Questions

 

この章では

よく聞かれる質問について

Q and A 形式で説明しています。

 

 

 

動力学的散乱計算に対してMultiGUI

Q001:原子パラメータエディタの使用方法について

Q002:Occupancy(占有率)はどのように使うのですか

Q003:格子定数の角度のところがゼロになっている例がありますが...

Q004:位相格子は何種類使えますか?

Q005:単位胞(またはスーパーセル)は最大何スライスまで分割できますか?

Q006:位相格子(透過関数)はどのように計算されていますか?

Q007:マルチスライス法で計算に取り込まれる散乱波の範囲について

Q008:[011] [111] 入射の場合のスライスの厚さについて教えて下さい

Q009:電子線の入射方向の指定の仕方について

Q010:入射方向の指定でc=0は許されないのは何故ですか?

Q011:c軸に垂直な入射は取り扱えますか?

Q012:原子散乱能はどのように計算されているのでしょうか?

Q013:イオンの原子散乱因子を使うことはできますか?

Q014: 温度因子(熱振動効果)はどのように指定しますか?

Q015: 温度因子はどのように原子散乱能に作用しますか?

Q016: Unitary Testではどのようなことが判りますか?

Q017:どのような伝播関数が計算に使用されていますか?

Q018:3次元効果とは何のことですか?

Q019:マルチスライス法では3次元効果はどのように取り入れられますか?

Q020:対称性(対称操作)の指定の仕方は?

Q021:原子パラメータがファイル(テキストデータ)から読み込み出来ません

Q022:原子パラメータファイル(テキストデータ)の作成法は?

Q023:原子パラメータファイル(テキストデータ)の形式は?

Q024:原子ポテンシャルは投影ポテンシャルにどのように寄与していますか?

 

電顕像の計算に関してImageGUI

Q101:格子像で何のコントラストも出てきません

Q102:Simulation Modeについて違いを教えて下さい

Q103:Simulation Modeが「First Order (Envelope)」では正常な像がでるが、「Second order (TCC)」にすると正常に計算されない

 

散乱強度出力に関してDFOutGUI

Q201:反射を指定するのに指数を2個しか使用しませんが、通常の反射指数とどのように対応するのでしょうか?

Q202:位相はどのように表示されているのでしょうか?

 

CBED機能拡張に関して

Q301:高角領域が出力されません

Q302:投影近似でもHOLZラインは現れますか?

Q303:Large-angle CBED (LACBED, Tanaka pattern)は計算できますか?

Q304:HOLZラインを精度良く計算するには?

 

STEM機能拡張に関して

Q401:STEMimageの出力がモデル構造を反映しているようには思われません

Q402:スーパーセルサイズはどのように選べばいいでしょうか

Q403:モデルサイズが大きくなると、計算が極端に遅くなります

Q404:散乱計算にはどこまで含めればいいですか。この範囲はモデルサイズに依存しますか

Q405:計算の所要時間を短くするにはどうすればいいでしょうか

 

 


動力学的散乱計算に対してMultiGUI

 

Q001

原子パラメータエディタの使用方法について

 

 

A

1.   Atom Parametersの「Edit」をクリックします

すると下のような原子パラメータ編集ウィンドウが現れます。(ここでは、2個の原子座標データを既に入力したものを示しています。)

2.   各行に、原子名、座標(x,y,z)、占有率、温度因子を入力します。

l   Name」欄には元素記号を含んだ原子名を入れます。識別のための番号を追加することもできます。

l   X」「Y」「Z」欄には原子のセル内の座標を入力します。

l   Occupancy」欄には原子の存在確立を入力します。通常は1です。

l   Thernmal」欄には各原子の温度因子を入力します。「0」の場合には「Overall Thermal Factor」が適用されます。

 

3.   入力が済めば「OK」をクリックしてデータを保存して、ウィンドウを閉じます。データ入力はいつでも「Cancel」により中断することが可能です。

 

NOTE Export」を選択すると原子パラメータをテキストファイルとして保存できます。テキストファイルとして保存されたデータはテキストエディタでを容易に修正することができます。また、テキストファイルの原子パラメータはMultiGUIの「Atom Parameters/Importを用いて取り込むことが可能です。Q023を参照下さい。

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Q002

Occupancy(占有率)はどのように使うのですか

 

 

A

Occupancyはその原子の占めるそのサイトの平均的な占有率を指定します。個々の原子はサイトを部分的に占有することは出来ませんので、Occupancyは通常1となるでしょう。しかし、乱れた構造などでは特定の原子位置が平均として複数の元素により占有され、個々の元素の占有確率は1以下になります。

対称操作による重複は自動的にプログラムで考慮されます。このため、Occupancyを1/多重度にする必要はありません。

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Q003

格子定数の角度のところがゼロになっている例がありますが...

 

 

A

角度はコサインでの入力も可能です。このため、ゼロは90度を表しています。しかし、度数とコサインを同時に用いてはいけません。例えば、3つの角に0, 0, 120等と指定することは間違いです。

TIPS 計算機内部では角度のコサインが使われています。

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Q004

位相格子は何種類使えますか?

 

 

 

A

最大1000の異なる位相格子を使用できます。位相格子の使用される順序は「PG Sequence Editor」で容易に指定することができます。

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Q005

単位胞(またはスーパーセル)は最大何スライスまで分割できますか?

 

 

 

A

位相格子の最大枚数は1000ですので、1000スライスまで分割できます。

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Q006

位相格子(透過関数)はどのように計算されていますか?

 

 

 

A

位相格子はスライスの投影ポテンシャルを複素指数関数に代入することにより求めています。ここで、ポテンシャルの投影方向は、スライスに垂直ではなく、入射電子線の方向に取られています。

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Q007

マルチスライス法で計算に取り込まれる散乱波の範囲について

 

 

A

本プログラムでは計算に取り込まれる散乱波の範囲はPreferencesの「Dynamical Calculation」の「Range」で指定します。

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Q008

[011] [111] 入射の場合のスライスの厚さについて教えて下さい

 

 

A

通常、スライスの厚さとはスライスに垂直に測ります(これはスライス本来の厚みに相当します)。しかし、電子線散乱の観点から重要なのは、スライスを入射方向に測った長さです。

同じ [011] に入射でも、(001) 面に対して [011] に入射する場合と、(011) 面に対して [011] 入射する場合とでは厳密には散乱条件が異なります。本プログラムではこの違いを取り扱うことが可能です。

本プログラムではスライスはいつも表面に平行にとります。しかし、ポテンシャルは入射方向に投影します。

興味があれば、 K. Ishizuka, Acta Cryst. A38 (1982) 773-779を参考にして下さい。

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Q009

電子線の入射方向の指定の仕方について

 

 

A

電子線の入射方向t以下のように実格子ベクトルで指定します:

例えば、c 軸に平行に入射する場合は [0, 0, 1] となります。電子線の入射方向が実格子ベクトルの単純な和で表現されない場合は電顕像を観察するのに適しません。

NOTE 電子線回折の実験では、電子線の入射方向をLaue点(Ewald球の中心を観測回折面上に投影した点)の位置として表現される場合があります。

TIPS 電子線の入射方向の実格子および逆格子での表現を

とした場合、各係数は以下のように容易に求めることが出来ます:



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Q010

入射方向の指定でc=0は許されないのは何故ですか?

 

 

A

プログラム内では入射面を(001)面(入力に指定された単位胞のc)としています。このため、入射方向の指定でc=0というのは、電子線が入射面に平行であることを意味します。このような状況は実際にも起こりえません。

TIPS このプログラムでは電子線の試料への入射面が指定できます。これにより他のプログラムでは通常無視されている表面効果を取り入れることが可能となっています。

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Q011

c軸に垂直な入射は取り扱えますか?

 

 

A

入力された単位胞での入射方向の指定でc=0は許されません。このため、元の結晶のc軸が入射面に来るようにEditメニューのPreferences」ダイアログで座標の変換を指示します。

MultiGUI により原子座標、対称操作、電子線入射方向等が変換され計算用データが作成されます。

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Q012

原子散乱能はどのように計算されているのでしょうか?

 

 

A

原子散乱能は「Preferences」から、Doyle-TurnerWeikenmeier-Kohlの2つの形式が選べます。

Doyle-Turnerの場合は、x線の原子散乱能をもとに以下のMottの公式を用いて計算しています。

x線の原子散乱能にはInternational Tables for x-ray Crystallography, Vol. IVに記載のガウス関数を用いた近似式を利用しています。Doyle-Turner原子散乱能の有効範囲はs=2.0までです。

Weikenmeier-Kohlの場合は、s=2.0以上の高角の散乱まで近似するための工夫がなされています。このために、熱散漫散乱(TDS)による吸収ポテンシャルの計算を行うことが可能です。

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Q013

イオンの原子散乱因子を使うことはできますか?

 

 

A

原理的には「イエス」です。しかし、MultiGUIが作成したデータ(.DA1)を編集するなど高度な利用法となりますので直接お問い合わせ下さい。

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Q014

温度因子(熱振動効果)はどのように指定しますか?

 

 

A

温度変化による熱振動の効果は温度因子として計算に取り入れています。

l  各原子に異なる温度因子を作用させる場合には原子パラメータの「Thermal」のところにそれぞれの温度因子を指定します。

l  各原子の温度因子がゼロの場合には「Overall Thermal Factor」の値が使用されます。

TIPS 簡単のために、試料全体に同じ温度因子を作用させたい場合には「Overall Thermal Factor」の欄に温度因子を入力し、各原子の温度因子は空白またはゼロにしておきます。

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Q015

温度因子はどのように原子散乱能に作用しますか?

 

 

A

原子散乱能は散乱角によって以下のように減衰します。

ここで、Bは温度因子、Braggの散乱角です。この式で判りますように、散乱角が大きいほど温度因子(熱振動)の影響は大きくなります。

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Q016

Unitary Testではどのようなことが判りますか?

 

 

A

吸収が無いかぎり電子数の減少は起こりません。このため、電荷密度の総和、あるいは散乱波の総和はいつも一定です。しかし、散乱計算に十分な散乱領域を用いない場合には、この散乱領域外に電子が移行しようとします。このため、散乱波の総和が試料の厚みとともに減衰します。このために、逆空間マルチスライス法の計算条件のテストとしてオーストラリア一派によりUnitary Testが導入されました。

しかし、本プログラムのように高速フーリエ変換(FFT)をもちいたマルチスライス法の場合にはいつも電子密度の総和と散乱波の総和は厳密に1に等しくなります。このため、通常のUnitary Testは無意味となります。

本プログラムのUnitary Testでは散乱波の総和を取るときに、最外部に達した散乱波を取除いています。このため、散乱計算に十分な散乱波を用いない場合には、散乱波の総和が試料の厚みとともに減衰します。しかし、この効果はそれほど大きくありませんので、Unitary Test を有効にするためには、Unitary Testの限界(Limit)は1に近い値を使用して下さい。

Weikenmeier-Kohl原子散乱能を用いて、熱散漫散乱(TDS)による吸収を取り入れた場合には、吸収により電子数の減少が起こります。このために、Unitary Testの限界(Limit)を小さくしないとUnitary Testにより計算が途中で終了してしまうことがありますので、注意して下さい。

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Q017

どのような伝播関数が計算に使用されていますか?

 

 

A

本プログラムでは放物面近似ではなく、球面波にもとく伝播関数が使用されています。興味があれば、 K. Ishizuka, Acta Cryst. A38 (1982) 773-779を参考にして下さい

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Q018

3次元効果とは何のことですか?

 

 

A

電子線の入射方向に関して原子位置の上下関係が散乱強度に影響することを3次元効果と呼んでいます。

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Q019

マルチスライス法では3次元効果はどのように取り入れられますか?

 

 

A

マルチスライス法では単位格子(モデル構造)を幾つかのスライスに分割し、電子線の入射方向に関する原子位置の上下関係を表現することにより、3次元効果を取込むことができます。

NOTE 3次元効果がマルチスライス法でどれほど正確に取入れられるかについてはまだ議論されているところです。

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Q020

対称性(対称操作)の指定の仕方は?

A

対称操作の指定方法はInternational Tables for Crystallographyの表記に準じます。

l  各対称操作のxyz成分の区切りはコンマ(,)。

l  各対称操作の区切りはセミコロン(;)。

l  入力の終了はピリオド(.)。

例:

x, y, z; y, x, z+1/2.

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Q021

原子パラメータがファイル(テキストデータ)から読み込み出来ません。

 

 

A

指定した原子パラメータの個数と順番がデータと一致しているか確認して下さい。

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Q022

原子パラメータファイル(テキストデータ)の作成法は?

 

 

 

A

エディタ、ワープロなどで各原子の原子名、座標(x,y,z)、占有率、温度因子を一行に入力します。各行の先頭に番号を追加することも可能です。各パラメータはスペース(空白)あるいはコンマ(,)で区切られていれば、位置を整列する必要はありません。

 

Name X Y Z Occupancy Thermal
Sn1 0 0 0 1.0 0
O1 0.307 0.307 0 1.0 0


NOTE 原子名には必ず元素記号を含めて下さい。同種の元素原子を区別するために原子名に番号を付加することも出来ます。

作成されたデータをサンプル名.atmとして保存します。

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Q023

原子パラメータファイル(テキストデータ)の形式は?

 

 

A

テキストデータで、各行に、原子名、座標(x,y,z)、占有率、温度因子を入力します。各行の先頭に番号を追加することも可能です。各パラメータはスペース(空白)で区切られていれば、位置を整列する必要はありません。

パラメータの順序はデータ入力の時に指定できますので、任意に並べけることができます。

原子座標が物理単位(nm, A)で表されている場合には、「Convert Physical Scale to Fraction」を使って、格子単位に変換することが可能です。この機能は原子モデル作成プログラムにより作成したモデルを読み込むときに便利です。

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Q024

原子ポテンシャルは投影ポテンシャルにどのように寄与していますか?

 

 

 

A

単位胞全体を1つのスライスとして取り扱う(投影近似)場合には、原子の全ポテンシャルが投影されます。

単位胞全体を複数のスライスとして取り扱う場合には、原理的には原子のポテンシャルのスライスに含まれている部分だけを投影することになります。しかし、xHREMでは、原子の中心(原子座標)を含むスライスに原子の全ポテンシャルを投影しています。これにより、フーリエ変換の投影の定理がポテンシャルの投影に利用できます。

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電顕像の計算に関してImageGUI

 

Q101

格子像で何のコントラストも出てきません。

 

 

A

電顕像計算のときの絞りの大きさ(Aperture radiusを調べて下さい。結像に関与する最小面間隔は入力の単位の指定のsd* により異なります。(註:2s = d*

  最小面間隔=1/2s=1/d*

特に、消滅する反射の有る場合には、絞りの中に必要な反射が入っているか調べて下さい。

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Q102

Simulation Modeについて違いを教えて下さい。

 

 

A

Simulation Modeでは部分干渉性の取扱いを指定します。

本プログラムでは通常よく使われる包絡関数(Envelope)を用いる方法と相互透過係数(TCC/Transmission Cross-coefficient)を用いる方法とを選択することができます。

TCCをもちいる方法は、特に小さなモデルでないかぎり、包絡関数(Envelope)を用いる方法に較べて計算時間を必要とします。

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Q103

Simulation Modeが「First Order (Envelope)」では正常な像がでるが、「Second order(TCC)」にすると正常に計算されない。

 

 

A

Second order(TCC)では計算に指定した絞りの2倍の範囲の空間周波数が計算に使われます。これは、絞りを通過する散乱波同士の干渉項も計算に取り入れられるためです。

このため、First Order(Envelope)の計算を行う場合には計算領域は絞りの大きさと同じで構いませんが、Second order(TCC)の計算を行う場合には絞りの2倍の計算領域を用意する必要が有ります。この計算領域は散乱波の計算領域により制限されています。

計算領域が狭い場合には、MultiGUIPreferencesの「Dynamical calculation/Range」で指定を変更し、散乱計算から再計算する必要があります。ImageGUIPreferencesRangeを変更しても電顕像計算の領域は変化しません。

NOTE 散乱計算の領域を極端に小さくしない限り、このようなケースは生じません。

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散乱強度出力に関してDFOutGUI

 

Q201

反射を指定するのに指数を2個しか使用しませんが、通常の反射指数とどのように対応するのでしょうか?

 

 

A

マルチスライス法では2次元のスライス(位相格子)を用いて散乱振幅を求めます。このため、計算される波動関数は2次元であり、そのフーリエ変換は2次元となります。2個の指数は2次元逆空間における反射を表現しています

この2次元指数と通常の3次元指数との対応は、3次元逆格子内における2次元逆格子の関係を見いだすことにより求められます。高次層線(HOLZ/Higher Order Laue Zone)も同様に対応をつけることができます。

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Q202

位相はどのように表示されているのでしょうか?

 

 

A

すべての位相はだけシフトされています。このため、散乱波の位相は試料厚さの小さいときには結晶学的構造因子の位相に一致します(入射波の位相はになります)。

結晶学における構造因子の位相は、対称心の有る場合には 0 あるいはとなります(すなわち、散乱波は実数で正または負となります)。本プログラムでは試料厚さの小さいときに散乱波の位相が結晶学的構造因子の位相に一致するように設定しています。

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CBED機能拡張に関して

 

Q301

高角領域が出力されません。

 

 

A

CBEDの出力範囲は「Output Control」のDynamical Structure Facture->Range」で指定します。指定の単位(sd*)を調べ、指定されている値が十分な大きさであるか調べて下さい。

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Q302

投影近似でもHOLZラインは現れますか?

 

 

A

投影近似でも殆ど正しい位置にHOLZラインは現れます。しかし、HOLZラインの強度は信頼できません。

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Q303

Large-angle CBED (LACBED, Tanaka pattern)は計算できますか?

 

 

A

LACBEDでは、試料は電子線の収束点から外れた位置に置かれます。そして、透過波だけが絞りにより選択されて記録されます。

xHREMでは、収束プローブを試料入射面に作成し、CBEDパターンを計算していますので、LACBEDは計算できません。

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Q304

HOLZラインを精度良く計算するには?

 

 

A

繊細なHOLZラインを計算するにはCBED設定ダイアログの「Calculation Control」の「Resolution」を高くします。各Resolutionの計算間隔についてはCBEDのマニュアルを参照して下さい。

HOLZラインの位置と強度をより正しく計算するには3次元効果(Q019を参照)を正しく取り入れる必要があります。このためには単位胞を複数のスライスに分割します。

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STEM機能拡張に関して

 

Q401

STEMimageの出力がモデル構造を反映しているようには思われません。

 

 

A

まず、Model Viewer(MultiGUIModel View)で投影モデル構造を確認して下さい。投影モデル構造が正しく表示されれば、走査(スキャン)のステップを確認して下さい。ステップサイズが0.3 A以上ではスムーズな原子構造にはなりません。

NOTE:もし、入力座標、指定された空間群が正しく、投影モデル構造が正しくない場合には、指定された空間群の対称操作に誤りのあることが考えられます。表示される対称操作を確認の上、誤りがあればサポートまでご連絡下さい。

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Q402

スーパーセルサイズはどのように選べばいいでしょうか。

 

 

A

スーパーセルサイズはフーリエ空間の計算間隔を決定します(スーパーセルサイズの逆数が散乱分布の計算間隔になります)。このため、良好な計算結果を得るためには、スーパーセルサイズは5 nm以上(散乱分布の計算間隔は0.2 /nm以下)にします。

1.結晶モデル

5 nm以下の単位胞の結晶の場合は、スーパーセルサイズから「Standard」を選択します。プログラムが単位胞を繰返して、5 nmに近いスーパーセルを作成します。単位胞が5 nm以上の場合には、単位胞が含まれるサイズのスーパーセルを指定します。

2.界面、欠陥を含むモデル

モデルの長い方向がスーパーセルに含まれるようにサイズを指定します。短い方向はスーパーセルに近くなるようにモデルが繰返されます。

3.ナノ粒子など、周期がまったくないモデル

モデル全体がスーパーセルに含まれるようにサイズを指定します。

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Q403

モデルサイズが大きくなると、計算が極端に遅くなります。

 

 

A

STEMの計算では各走査点で全ての位相格子が使用されます。このため、モデルが大きくなり全位相格子がメインメモリ(RAM)に収まらなくなると、各走査点で全位相格子を外部メモリから読み込まなければならなくなります。最近の計算機の計算速度は十分に速いので、このデータアクセスのために計算全体が極端に遅くなります。

これを避けるためには、RAMサイズを大きくする必要があります。位相格子全体が約2GB以上になると、64-bit OSをサポートする64-bit版(STEM Extension Pro)を使用しなければならないでしょう。

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Q404

散乱計算にはどこまで含めればいいですか。この範囲はモデルサイズに依存しますか。

 

 

A

通常、弾性散乱による入射プローブの伝播を計算するには、S=2.5/A (d*=5.0/A)までを含めれば十分です。この範囲はモデルサイズに依存しません。

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Q405

計算の所要時間を短くするにはどうすればいいでしょうか。

 

 

A

STEMでは各走査点で散乱計算が必要となりますので、全体の計算時間が長くなります。STEM Extensionの現バージョンではMulti-CPU (Core)がサポートされています。このため、Multi-CPUPCを用いればCPU(core)数に比例して計算時間を短縮することが可能です。

さらに所要時間を短くするには、計算機を複数同時に使用するクラスター版(STEM Extension Cluster)を使用することをお勧めします。

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